9月30日(現地時間)にラ・リーガ第8節レアル・ソシエダvsビルバオの今季初のバスク・ダービーが行われた。
会場はレアル・ソシエダのホームスタジアムのレアレ・アレーナで開催。この夜のレアレ・アレーナには歴代2位となる3万8229人の大観衆が詰めかけた。
スターティングメンバ―
レアル・ソシエダ
・GK
アレックス・レミロ
・DF
キーラン・ティアニー(25分:アイヘン・ムニョス)
ロビン・ル・ノルマン(62分:ジョン・パチェコ)
イゴール・スベルディア
アマリ・トラオレ
・MF
アンデル・バレネチェア(62分:ミケル・オヤルサバル)
マルティン・スビメンディ
ミケル・メリーノ(81分:ベニャト・トゥリエンテス)
久保建英
・FW
ウマル・サディク(62分:アンドレ・シルバ)
ブライス・メンデス
・監督
イマノル・アルグアシル
ビルバオ
・GK
ウナイ・シモン
・DF
ユーリ・ベルチチェ
ダニエル・ビビアン(75分:アイトール・パレデス)
イェライ・アルバレス
オスカル・デ・マルコス
・MF
アンデル・エレーラ(72分:ベニャ・プラドス)
ダニ・ガルシア
イケル・ムニアイン(72分:ラウール・ガルシア)
・FW
ニコ・ウィリアムズ(63分:ジョン・パチェコ)
ゴルカ・グルセタ(46分:アシエル・ビジャリブレ)
イニャキ・ウィリアムズ
・監督
エルネスト・バルベルデ
試合結果
試合は立ち上がりからダービーらしい緊迫した展開。お互いに局面のバトルが目立つなか、久保はなかなかフリーでボールを持てる機会は少なかったが、スルーパスやセットプレーのキッカーで存在感を発揮していた。一方、ビルバオもイニャキ・ウイリアムズ、ニコ・ウイリアムズの両ウイングを中心に迫力ある攻撃を繰り広げる。
25分にフィジカル面にずっと問題を抱えていたティアニーが負傷交代でアイヘン・ムニョスと交代する、その次のチャンスでレアル・ソシエダードがリードを奪う。
30分、レアル・ソシエダがセットプレーから試合を動かす。敵陣左サイドで獲得したFKをブライス・メンデスがゴール前に蹴り込むと、クリアの跳ね返りに反応したのはロビン・ル・ノルマン。ストライカー顔負けのボレーシュートをネットに突き刺し、先制に成功。
さらに48分、今度は好調の続く久保が結果を出す。ロビン・ル・ノルマンからのロングフィードを左サイドに開いたミケル・メリーノがヘディングでフリックし、ブライス・メンデスがドリブルで突破。グラウンダーでのクロスを送り、中央でウマル・サディクがスルーすると、ファーサイドから飛び込んだ久保が左足で押し込んだ。ウナイ・シモンが守るゴールのニアポスト脇を撃ち抜く鮮やかな一発。ゴール直後、お尻を突き上げるようなパフォーマンスを見せた。
また久保は第6節ヘタフェ戦に続く出場2試合連続の得点、バスク・ダービーにおける2年連続ゴール、そして、今季5ゴール目。得点ランキングでは6ゴールを決めているレアル・マドリーのジュード・ベリンガムに続く2位タイにつけ、バルセロナのロベルト・レバンドフスキ、アトレティコ・マドリードのアルバロ・モラタと並ぶ。
なおも勢いに乗るソシエダは66分、相手のロングボールをアマル・トラオレが力強いヘディングで弾き返し、これをマルティン・スビメンディが拾うと、最終ライン裏にスルーパスを配球。抜け出した途中出場の背番号10は、ミケル・オヤルサバルがGKをかわして冷静に沈め、3 – 0。
その後はビルバオの攻勢を受ける時間帯もあったが、アレックス・レミロのスーパーセーブなどで難を逃れたソシエダ。ソシエダは、クリーンシートのままタイムアップを迎え、バスクダービーで3-0の完勝を収めた。一方のアスレティック・ビルバオは開幕戦以来となる今季2敗目。
試合のMVPオブ・ザ・マッチにはフル出場した久保が選ばれ、今季5度目の受賞となった。
レアル・ソシエダ | スコア | ビルバオ |
---|---|---|
30分 ロビン・ル・ノルマン | 1 – 0 | |
48分 久保建英 | 2 – 0 | |
66分 ミケル・オヤルサバル | 3 – 0 |
久保建英のコメント
モビスターTVに対し「僕たちはいいプレーができているし、みんなもそれを分かっていると思う」「ハードワークが伴わなければ、このリーグではどこにも勝てない」
イマノル・アルグアシル監督のコメント
イマノル・アルグアシル監督は試合後の会見で「チャンスを8回作っても決めなければ何の意味もない。重要なのは決定機を生み出し、それを正確に行うことだ。そして今日、我々はとても良かった。相手よりも多くのチャンスを作り、それをものにしたからだ。我々は得点するのに十分なチャンスを作れたし、精度が高かった。3-0という結果は妥当だったと思う」
久保のゴールパフォーマンス
米国では、女子サッカーリーグ(NWSL)のカンザスシティ・カレントに所属するロオ・ラボンタが過去に同様のセレブレーションを見せたこともあって、スペインのラジオ局”COPE”は
「久保の珍パフォーマンスを見てみよう」
「久保はレアル・ソシエダのリーダーとなり、リーガ・エスパニョーラ開幕から8試合で5ゴールと最高のレベルの活躍を見せている。ウナイ・シモン相手にゴールを決めるやいなや、EA FC 24として知られ、何百万人ものユーザーがオンライン対戦でゴールを決めた際に使用する最も有名なセレブレーションの1つを披露した。久保は怪我をしているかのように片足を引きずり、それからお尻を振りながら小さくダンスした」
現地メディア”M+ LALIGA TV”のインタビューに答えた久保は、「アリツ・エルストンドと約束したんだ。エルストンドにささげるために踊った。もう2回も踊ったよ」「ゴールは多ければ多いほどいいでしょ?もしかすると、素晴らしいゴールを決めたロビン・ル・ノルマンやミケル・オヤルサバルが新聞の一面を飾るかもしれない。ただ、僕がチームの力になったことは明らかだし、とてもうれしい」